秘色研究所

テクノロジーとアート

僕がスマートウォッチを使わなくなった理由【mi band 5】

実際のところ、スマートウォッチを利用してる人ってどれくらいいるんだろう。

 

そして、使っていたとしても本当に「使いこなせている人」はどれくらいなんだろう。

 

この記事は、「使いこなせなかった人」である僕がああだこうだと言い訳を言いつつスマートウォッチの現状を考える内容となっているので、「スマートウォッチに懐疑的な目を向けている人」や「買ってみたけどしっくりこない人」なんかには特に楽しんでもらえると思う。

 

僕が買ったのはxiaomiのmiband5

僕自身はガジェット好きな人間なので、当然ながらスマートウォッチというジャンルに以前から興味を持っていた。

 

スマホを取り出さなくてもsuicaが使えて便利!」

「通知でその日の予定を管理してくれるので腕に執事がついてるみたい!!!!」

「運動の記録を自動でつけてくれるので健康意識が高まった!!」

 

こんな感じの、スマートウォッチ絶賛論を見るうちにたちまちに影響されてしまって、「スマートウォッチは人類の能力を拡張するデバイスで、人類はまた一段進化するぞおおい!!」なんて感じに興奮していた。

 

いざスマートウォッチを購入しようと決意し、最も魅力的だったのはApple watchなのだけど、僕はAndroidユーザーなので残念ながら利用することができない。

 

Androidでも利用できるデバイスを探すとfitbitやgarminサムスンなんかの製品があるのだけど、値段はapplewatch以上なのに機能的な欠陥がみられて買う気になれない。

(運動トラッキングの機能が不正確だったり、デザインがダサかったり、suicaが使えなかったり)

googleがpixelwatchを開発しているという噂は長年ささやかれているけど、まったく出てくる様子もないし、、

 

第一、本当に定着するかもわからない製品にいきなり数万円のお金を投入するには気が引けてしまった。

 

そんな時に見つけたのがxiamiのmiband5だった。

 

 

この製品は画像を見ればわかる通りスマートウォッチというよりスマートバンドと言うべき外観。

デザイン的な高級感は全くないのだけど、とにかく値段が安い。

それでいて「運動トラッキング」や「睡眠トラッキング」、「通知」、「目覚まし」などの機能は一通り備わっている。ただ一つ、suicaの利用ができないのが残念だったのだけれど、それはgarminやfitbitなどの価格帯の上の製品でも同じことだった。(今は使える機種も増えてるみたい)

 

とにかくにも、一通りのスマートウォッチの機能を格安で体験できるということでxiami

のmibandを即決で買ってみたわけだ。

 

スマートウォッチ、及びmibandのいいところ

1,通知を見逃さない(スマートウォッチ)

これは有名な話だけど、確かにスマートウォッチをしていれば通知を逃すことはないなと思った。

スマホあるあるで、変な通知が多いせいで無意識に通知を無視してしまうというのがあると思うのだけど、スマートウォッチに来る通知を厳選することができるのでスマートウォッチには大切な通知のみが来るように設定できる。

これによってラインやメールのレスポンスは格段に良くなったように思う。

 

そして、通知が見れることで「返信するかしないかをその場で判断できる」というのも意図しないメリットだった。これによってスマホを触る機会が減って無駄にsnsを見る時間なんかが減った。

 

一分一秒を争うようなビジネスマンとかならば、「通知が腕に来る」というシンプルな機能が大きな武器になるような気がした。

 

2,軽い(miband5)

僕の買ったmiband5は本当に軽くて、つけていても全く邪魔にならないのがよかった。他社の製品に比べても格段に軽いので、軽さや気楽さを理由にapplewatchじゃなくてmibandを選ぶのもアリな気がする。

 

3,電池の持ちがいい(miband5)

これはApplewatchと比べて、miband5が圧倒してるポイント。Applewatchは本当に電池の持ちが悪くて、一日一回の充電を前提に作られている。

 

これに対してmibandは2週間くらい放っておいてもまだ使えるので、充電に対するプレッシャーはめちゃくちゃ低い。

 

日常の生活では問題はないかもしれないが、2日以上の旅行などにいった場合にはapplewatchのために専用の充電器を持ち歩かなくてはならない。

mibandならそんな心配もないのに!!

 

以上。。

そう、僕がスマートウォッチに感じたメリットは以上でおしまい。あれだけ期待していたのにこんなもんなのか!といった感じだが、こんなもんだった。

 

なぜここまで期待はずれな感じになってしまったのか、考えてみよう。

 

「別にスマホでよくないか…?」(メリットが別にメリットじゃなかった)

 あれだけ期待していた、運動トラッキングや睡眠トラッキングの機能、通知機能だったが、いざ使ってみると「別にスマホでいんじゃないのか??」って思うようになった。

 

そう。スマートウォッチに備わっている昨日はどれもスマホで出来る機能を腕に持ってくる」機能でしかない

 

スマホの派出所がスマートウォッチという訳だ。派出所でしかないので、母艦であるスマホが必須で、スマートウォッチがあるからと言ってスマホなしで出かけられるわけではない。

 

僕はかなり「無駄なものを持ちたくない」という思想が強めなので、一度スマートウォッチに疑念を抱いてしまってからはもう持ち歩きたいとは思わなくなてしまった。

 

何よりも、「出来ることが増えるわけじゃないのに、充電の手間だけが増えただけじゃん」という感想になってしまった。mibandは電池の持ちがいいほうだけど、それでも「充電を気にして管理しなきゃいけない」ということは変わらない。

いくら電池が持ったところで、電池残量が少なくなってくるとストレスがたまるものだ。

 

常に管理されているストレス

実際のところ、僕は腕にやってくる通知によってものすごいストレスを感じていた。

一応客観性をもってメリットの部分で言及したが、「腕に通知がやってきて通知を必ず認知しなければならないという体験」は、僕個人の感想としてはものすごく嫌いな体験だった。

 

散歩をしていても、リラックスしていても、本を読んでいても、腕の通知は集中をかき乱してタスクを突き付けてくる。

メリットでも述べたように、一分一秒を争うような人間にとってはこれは確実にメリットになる。しかし、僕はそういうタイプの人間ではなかった。

 

大したことない通知や向き合いたくない通知にむりやり対峙させられるのは苦痛だし、まったく求めていない。

 

多少通知を見逃したところで、そういうこともあると割り切るタイプの人間だ。

 

そして、通知にストレスを感じすぎるあまり、通知が来ていない時でもいつ通知が来るかと戦々恐々として常にストレスを感じるようになってしまった。

 

この状態になってついに「僕にはスマートウォッチは合わない」という結論に達し、mibandを腕から引きはがした。

 

(加えて言っておくと、通知に限らず運動や睡眠などの管理に関しても同じように管理されている感覚があって好きじゃなかった。)

 

機械による生活のアシストはいいことばかりじゃないかも

 今回の体験で分かったのは「機械をライフスタイルに導入することはリスクもある」ということ。

「人類の進化!!」なんて息巻いてたやつが、「通知にストレスを感じます(憤慨)」なんて言ってしまうように、実際に体験すると理想とはかなり違った感覚を覚えることがある。

 

少なくとも、僕は思っていたよりアナログ人間だったようで、スマートウォッチには適応できなかった。

もちろんこれは個人の感覚によると思うので、気になる人は自分で試してみることをお勧めするが、僕の腕にはもうしばらくアナログな機械が鎮座しそうだ。